2024年9月の1枚です (The Allman Brothers Band)
The Allman Brothers Band
Eat a Peach (1972)
時は、1971年アメリカ。ブルースをルーツとする彼らの活動の中心はライブでした。”Fillmore East”での演奏は、後に伝説として語り継がれることになります。次作となる”Eat a Peach”、そのレコード2面分を割き繰り広げられるライブ演奏”Mountain Jam”は、ロック史で最も卓越した瞬間の一つです。
赤と青のコントラストが素敵です。真ん中には大きな桃が!
果たして、本当にこれがインプロヴィゼーションなのでしょうか?楽曲の緻密な構成とストーリー性が同居しているからこそ成し遂げられる見事なまでのジャムセッション。生と死が入り乱れ、悟りの先に広がる世界観はまるで極楽浄土のようです。本作の製作中にバイク事故でこの世を去ったDuane Allman。彼の遺作となったことは今でも悔やまれます。
人の命は尊くも儚いです。生きとしいけるものはいつの日か必ず死を迎えます。人は死期が近づくまで、その当然の事実から目を背けがちです。
USテスト盤。Side2と4に分かれて収録された"Mountain Jam"に痺れます。
「革命なんてない、進化あるのみ。だけど俺はいつだってジョージアにいて、平和のためにピーチを食べるのさ。」
ジョージア州といえば、大統領選を左右するSwing Stateです。果たして人々は平和を求めてどのような決断を下すのか。
今宵もこの名演に酔いしれたいと思います。