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当院のダイエット外来とマンジャロの使用実績について

[2025.04.13]

当院では、ダイエット外来を通じて健康的な体型づくりをサポートしています。本日は、当院の取り組みと、GLP-1受容体作動薬「マンジャロ」の使用実績についてご紹介いたします。

 

ダイエットの難しさと私自身の経験

「理想の体型」を目指すのは簡単ではありません。食事制限や運動を取り入れても、思うように体重が減らない、またはリバウンドしてしまうことが多いのではないでしょうか。極端な炭水化物制限などは一時的な効果が期待できるものの、長続きしづらいのが現実です。

 

私自身も体重管理に気をつけており、食事の量やバランスを意識し、定期的にウォーキングやジョギングを行っています。現在、BMI <22を維持していますが、劇的な減量は難しく、時には目の前のお菓子に手が伸びてしまうこともあります。ストイックな生活を続けるのは簡単ではなく、多くの方が同じ悩みを抱えていると感じています。

 

 

GLP-1受容体作動薬「マンジャロ」とは

近年、注目を集めているGLP-1受容体作動薬は、食欲を抑え、体重管理をサポートする薬剤です。日本では主に糖尿病治療に保険適応がありますが、肥満症に対しては「ウゴービ」や「ゼップバウンド」が適応となります。ただし、これらを処方できる医療機関は限られ、多くの場合は基幹病院での通院となりハードルが高いのが現状です。また自費診療でのコストの問題や副作用への懸念から使用するのを躊躇われる面もあるかと思います。

 

当院では、マンジャロを活用したダイエット支援を行っています。医療従事者の中にもマンジャロを試す方が増えており、その効果と安全性に注目が集まっています。

 

 

 

 

当院でのマンジャロ使用実績(女性データ)

以下は、当院でマンジャロを使用した女性患者さんのデータです(男性データや長期成績については、今後別途ご紹介予定です)。

 

患者背景:平均年齢37歳(18~68歳)、非糖尿病の方が大半。治療開始前に食事管理を意識している方は多いものの、十分に取り組めている方は1割、定期的な運動習慣がある方は25%でした。

 

 

投与方法:マンジャロは2.5mgから開始。1ヶ月後に40%の方が5mgに増量。

 

効果:

体重変化:投与前平均75.2kg → 1ヶ月後72.0kg(-3.2kg) → 2ヶ月後70.7kg(-4.5kg) → 3ヶ月後69.0kg(-6.2kg)。

 

 

BMI変化:投与前平均30.4 → 1ヶ月後28.1(-2.3) → 2ヶ月後26.9(-3.5) → 3ヶ月後26.4(-4.0)。

 

 

全員で経時的に体重・BMIの減少しています。

 

副作用:85%の方で食欲減退を観察。約半数で注射後の消化器症状(気分不良、軟便、便秘、軽い嘔気など)がみられましたが、投与を重ねるごとに軽減。現在までに低血糖を含む重篤な副作用は認められていません。

 

 

マンジャロの効果と適切な期待値

マンジャロは、無理なく食欲を抑え、着実な減量をサポートします。上記のデータからも、3ヶ月で平均6.2kgの減量が得られています。運動を組み合わせることで、さらに効果が高まることが期待できます。

 

ただし、「1ヶ月で10kg以上」といった急激な減量は推奨されません。大切なのは、健康的に体重を減らし、それを維持することです。マンジャロは漠然と継続する薬ではなく、目標体重に達した後は、食生活や生活習慣を見直し、体型を維持するフェーズに移行することが重要です。

 

 

 

実際の症例:生活習慣病の予防と改善

ある患者さんは、健康診断で脂質異常症と境界型糖尿病を指摘されていました。食事療法を試みていましたが、肥満の解消は難しく、通常ならコレステロールや血糖の薬が処方される状況でした。しかし、ご本人と相談の上、マンジャロを開始。1ヶ月で6~7kgの減量に成功し、食事療法や運動にも積極的に取り組めるようになりました。その結果、耐糖能が改善し、コレステロール値も正常化。マンジャロ中止後も良好な状態を維持されています。

 

このように、マンジャロは単なる減量だけでなく、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病の予防や改善にも寄与します。一人ひとりに最適なアプローチを共に考えていくことが、当院のモットーです。

 

 

肥満は生活習慣病のリスクを高めます。健康的な体型を目指すことは、将来の健康を守る第一歩です。ダイエットや体重管理でお悩みの方は、お気軽に当院 (ダイエット外来)までご相談ください。

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